ノスタルジックSFホラー『ストレンジャー・シングス‎』Netflix海外ドラマレビュー

ノスタルジックSFホラー『ストレンジャー・シングス‎』Netflix海外ドラマレビュー

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新鋭ダファー兄弟が放つノスタルジックSFホラー『ストレンジャー・シングス‎』。スピルバーグやM・ナイト・シャマランを彷彿とさせるNetflixの海外ドラマのレビューです。80年台を舞台に、子供たちと不思議な少女が、失踪した少年を探すために活躍します!
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ストレンジャー・シングス / STRANGER THINGS

ストレンジャー・シングス
1シーズン(2016ー )
製作:ザ・ダファー・ブラザーズ
出演:ウィノナ・ライダー、デヴィッド・ハーバー、マシュー・モディーン、フィン・ヴォルフハルト
NETFLIX

シーズンエピソード数

シーズン1:8エピソード

ストーリー/あらすじ

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』は、平和な町で突然姿を消した少年ウィルの失踪事件を巡り、残された家族や友人、地元警察が不可解な事件に巻き込まれていく超常現象ミステリー。1983 年米インディアナ州の小さな町で、ある日忽然と消えた少年ウィル。そしてウィルを探す親友3人が見つけたのは、まるで入れ替わるように町に現れた謎の少女「11(イレブン)」だった。少女の周りで次々と起こり出す不可解な現象、そして政府の秘密裏に行った“ある実験”とは? サスペンスフルで息もつかせぬ緊張感あふれる描写の中と、80 年代の名作映画へのリスペクトが存分に込められたようなドラマチックな展開が組み合わさった、見る者の想像を超える Netflix オリジナルドラマ。
製作陣には、2015年にM・ナイト・シャマラン製作のドラマ『ウェイワード・パインズ 出口のない街』に脚本家として参加した注目の若手の双子クリエイター、マット&ロス・ダファー兄弟が参加。キャストにはアカデミー賞ノミネートの経験を持つ実力派女優のウィノナ・ライダーが出演、初の長編ドラマシリーズに参加することで話題を呼んでいる。
TV LIFE

シーズン1試聴 レビュー

何から語ればいいのか迷いますが、まずはこの作品をハイレベルなクオリティで完成させた双子のクリエイターダファー兄弟に賞賛の拍手を贈りたい気分です。

1984年生まれのダファー兄弟は、近年では『Hidden』の製作や『ウェイワード・パインズ』の脚本を担当したくらいで、数多くのキャリアを積んだ歴戦のクリエイターという訳ではありません。

30弱という若さで、『ストレンジャー・シングス』では1980年代のノスタルジー溢れる舞台を見事に描いています。1983年が舞台ということは、1984年生まれのダファー兄弟は生まれいない訳で、それでいて当時の雰囲気を再現しているのですから大したものです。この時代の作品や文化が好きだからこそ描けたのではないかと感じます。

海外のインタビュー記事で彼らは、スピルバーグ、ジョン・カーペンター、スティーブン・キングに影響を受けたと語っています。彼ら兄弟は、ダンジョンズ&ドラゴンズを楽しむノースカロライナ州郊外に住む普通の少年たちでしたが、スピルバーグ作品を見たときに自分たちも映画と同じような冒険に出れる可能性があるのではないかとワクワクしたそうです。

『ストレンジャー・シングス』の製作では、この子供時代の気持ちを同じように感じてもらえるように、そして新しい世代の視聴者にも同様の気分を味わってもらいたいという野心を抱いていたということです。

本作品を見ると、どこかで見たことがあるような場面を数多く見ることができますが、前述の通り、ダファー兄弟が影響を受けた過去の名作映画の雰囲気が強く表れています。ET、ジョーズ、グーニーズ、ハロウィン、エルム街の悪夢、スタンド・バイ・ミーなどなど、過去の作品へのオマージュに溢れています。

これだけ過去作の影響が現れると、本作の内容がひっちゃかめっちゃかになりそうな気もしますが、これがマイナスになることはなく結果として、いろいろな要素が相乗効果としてプラスに働いているのが驚きです。

私もETやグーニーズ、スタンド・バイ・ミーを見ては、子供心に冒険心をくすぐられたものですが、本作を視聴後は忘れていたこの気持ちが蘇りました。今の小学生たちもこのドラマを見たら、同じようなドキドキを感じるのではないでしょうか。いや、どうなのかな・・・デジタルネイティブな子たちはどういう感想を持つのかぜひ知りたいです。

本作では3人の少年(本当は4人組ですが1人は1話目で失踪してしまいます)と謎の少女が活躍しますが、この子役たちの演技も素晴らしい!

●謎の少女エル(イレブン)と積極的に交流をはかる、仲間たちの牽引者マイク
●乳歯の歯抜けで舌っ足らずだけど、いざというときに仲間たちの絆をつなぐリーダー性も魅せるダスティン
●勝ち気な性格で時にひとりでも積極的な行動性を見せるマイクの幼なじみのルーカス
●不思議な能力に翻弄されながら、マイクとの交流で自らの殻を少しずつ破っていくエル(イレブン)

この子どもたちの友情や冒険が胸を打ちます。こんな仲間がいたら楽しくてしょうがないだろうなと夢を見させてくれます。この子役たちの配役が抜群で、華がないのですが絶妙にどこかクセがあって、気になる子どもたちなのです。スクールカーストの上位にいるような子どもたちではないという役柄上、多くの人たちが共感する要素を持っているように感じます。

失踪した仲間のひとりウィルを探すために、独自に捜査をはじめる3人と素性不明の不思議な少女エル。次第に謎がわかりはじめ、ウィルの所在が判明していくのですが、政府の関与があったり、自転車で車とカーチェイスをしたり、もういろんな冒険が詰め込まれてるわけですよ。これで友情と冒険心をくすぐられないわけがありません。

本作の良くできたところは、子どもたち視点の他、様々な登場人物の各視点で物語が進行していくところです。複数のルートが最終的にはひとつの道に統合されてエンディングを迎えるわけですが、このストーリー運びが秀逸です。

(1)子どもたちルート:マイクたち3人+エルの冒険
(2)警察署長ルート:警察署長ジム・ホッパーが街で起こる不審な事件を追う内に真実に近づいていく
(3)ウィルママルート:疾走したウィルの母親ジョイス・バイヤーズが、失踪したウィルと交信をしながら謎に近づいていく
(4)ウィル兄&マイク姉ルート:マイク姉ナンシーとウィル兄ジョナサンが、行方不明になったナンシーの友人バーバラを探す

4つのルートで物語が進んでいくのですが、これがまたうまく最後にまとまっていくのです。これだけルートがあると、どこかで過不足が出そうですが、メインの子どもたちルートを進行させながら、ちょうど良いあんばいで他のルートも進んでいきます。これが全8話ですっきりとエンディングを迎えるわけですから、ダファー兄弟の手腕恐るべしです!

そう、このドラマ全8話なんです。いろんなこと書いているので普通のドラマのフルシーズン(24話)くらいありそうな気もするのですが、なんと8話にすべてが凝縮されてます。見終わったあとだと、8話以下でも8話以上でもこのクオリティを出すのは難しかったのではないかと思います。計算かどうかは分かりませんが、これだけ濃密な全8話には驚かされます。ダファー兄弟が出しきれるアイディアをすべて出して、「これだ!」というストーリーを作って余計なものを入れずに作った長さがこの8話だったのではないかと思います。それほどこの8話分は濃い内容でした。

その他、クリーチャーが出てきたり、超能力があったり、怪しい政府機関が暗躍したり、裏の世界があったり、表と裏の世界の交信があったり、書いているとこんがらがってきそうですが、映像としてみるとまとまったストーリーで感動を覚えます。1シーズン、全8話と見やすいボリュームなのでぜひ見てもらいたい作品です!

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