冴えない男と不気味な殺人者の邂逅『FARGO/ファーゴ』海外ドラマレビュー

冴えない男と不気味な殺人者の邂逅『FARGO/ファーゴ』海外ドラマレビュー

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コーエン兄弟の代表映画作、『ファーゴ』をベースにしたクライムドラマ『FARGO/ファーゴ』。現在2シーズン製作されていますが、シーズン1はエミー賞3冠を果たしている良作です。ノミネートだけでも18もの部門にエントリーされているのですから、その評価は折り紙つきですね。
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ファーゴ / FARGO

FARGO/ファーゴ
2シーズン(2014ー )
製作:ジョエル&イーサン・コーエン
出演:ビリー・ボブ・ソーントン、マーティン・フリーマン、アリソン・トールマン
amazonプライム amazon NETFLIX


シーズンエピソード数
シーズン1:10エピソード
シーズン2:10エピソード
ストーリー/あらすじ
アカデミー賞®の常連、ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン兄弟が、1996年に初めてアカデミー賞®を受賞した傑作クライム・サスペンス『ファーゴ』。映画の世界観をそのままに、コーエン兄弟が自ら製作総指揮を手掛けて、全く新たなオリジナルストーリーとして全10話でTVシリーズ化したのが『FARGO/ファーゴ』だ。
保険会社に勤める冴えないレスターは、ある日、街で高校時代のいじめっ子サムと遭遇し、絡まれて怪我をする。治療のため訪れた病院の待合室で出会った見知らぬ男ローンと会話をするが、流れからレスターの依頼を受けてローンが代わりにサムを殺すという展開になり、戸惑うレスター。その頃、雪の中で事故車の現場検証をしていたベミジー警察の副署長モリーは、下着姿の男の遺体を発見する。謎の男と遺体に関連性はあるのか? やがて起こる連続殺人事件の驚くべきてん末とは …?
極寒のミネソタ州の田舎町を舞台に、何人かのキャラクターや物語の初期設定、象徴的な雪原の風景に印象的な音楽なども映画版と同じ。だが、気弱な営業マンと謎めいた殺し屋の偶然の出会いに端を発する連続殺人事件は、時代設定も含めて似ているようで全く異なる。映画と世界観を共有しつつ、単なる映画のTVシリーズ化でもリブートでもない『FARGO/ファーゴ』は、これまでにない斬新かつ映画クオリティを誇る傑作TVシリーズ。エミー賞&ゴールデン・グローブ賞の作品賞W受賞を果たした、ハリウッドをはじめとする業界内外から注目を集めている必見の話題作だ。
20世紀FOX

シーズン1試聴 レビュー

「善い人?」「悪い人?」マーティン・フリーマンの新境地!

マーティン・フリーマン
マーティン・フリーマン演じるレスター・ナイガード。冴えない男が・・・。

マーティン・フリーマン演じる気弱な保険営業員、レスター・ナイガードが、不気味殺し屋、ローン・マルヴォとの出会いをきっかけに殺人事件の渦中に巻き込まれるクライム・サスペンスです。

舞台はアメリカの中西部最北部にあるノースダコタ州ファーゴ。州全体の人口が70万人に満たず、ファーゴ自体も人口10万人ほどの小さなエリアです。季節は冬で、カナダとの国境に面しているため、雪景色や吹雪などの場面も多く見られます。

この小さな田舎町で保険営業員をしているレスターは、仕事でもパッとせず、家庭でも嫁に見下され、肩身の狭い思いをしている中年男性。嫁からは出来の良い弟と比較され、鬱憤のたまる日々を過ごしています。

ある日の街角。レスターは学生時代のいじめっ子、サム・ヘス(と彼の2人の息子たち)と再開を果たしますが、その出来事からレスターの人生が一変してしまいます。サムのいびりに思わず過剰反応してしまったレスターは、その反動で転倒してしまい顔面に傷を負うことに。病院の待合室。診療待ちで偶然ローン・マルヴォと出会うレスター。思わずサムへの愚痴を漏らしてしまいます。レスターが軽い気持ちでサムへの殺意を口にすると、ローン・マルヴォは「俺に殺せと?」。レスターは思わず「イエス」と答えてしまいます。そして、その会話の通り、サムはローン・マルヴォに殺されてしまうのですが、第1話はここでは終わりません。

並のドラマならこの展開だけでストーリーが進められるかもしれませんが、ドラマ版ファーゴは一味違います。正直、この後の1話の展開に度肝を抜かされました。

レスター演じるマーティン・フリーマンといえば、近年の代表作では「ホビット」のビルボ・バギンスに「SHERLOCK」のジョン・H・ワトソンと、「善い人」の印象が強い俳優さんです。この「善い人」のイメージが、今作レスター役として大ハマりしていました。「善い人」だからこその、その「変貌」ぶりに心が揺さぶられました。とにかく第1話は思わず驚嘆の声が漏れてしまいます。

海外ドラマ史上屈指の不気味な殺人者、ローン・マルヴォ

ローン・マルヴォ
ビリー・ボブ・ソーントン演じるローン・マルヴォ。無感情さが不気味。

ドラマ版ファーゴ シーズン1の全10話では、冒頭で起こるサム殺しと、とある事件、そしてローン・マルヴォが継続的に及ぶ依頼殺人を軸として話が進みます。地道にレスターとローン・マルヴォを追う地元ファーゴ警察署の副署長、モリー・ソルヴァーソン(アリソン・トールマン)や、隣町のグランド・フォークスでローン・マルヴォと邂逅した警察官ガス・グリムリー(コリン・ハンクス)がストーリーに絡んできます。

このドラマの見どころは、不気味にじわりじわりと進行するストーリーにあると思うのですが、その強い印象を作り出しているのが卓越した演技の俳優陣です。「善い人」からの大きな「変貌」を遂げるレスター役のマーティン・フリーマン、そしてもうひとりの主役とも言える不気味な殺し屋ローン・マルヴォ役のビリー・ボブ・ソーントン。

とにかくローン・マルヴォが怖いのです。威圧的、外面的な怖さではなく、本能的にこいつには近づいては危ないと思わせる内面的な怖さがローン・マルヴォにはあります。冷酷無比に、人をバンバンと拳銃で殺すことももちろん怖いのですが、感情を表に出さないその様子が爬虫類的なヌメヌメさがあって気味が悪いのです。演技でそこまで魅せるのですから大したものです。

また、ファーゴの演出のひとつである「これは実話である」「実際の事件は2006年ミネソタ州で起こった」というテロップが冒頭に流れますが、この演出がリアルさを醸しだしてますね。

これまでシーズン1の話をしてきましたが、シーズン2は舞台は変わらず時代が1979年と年代を遡りストーリーが進むそうです。

シーズン1は全10話と一気見もしやすいミニシリーズです。第1話からトップスピードで、中盤は冒頭よりかはトーンが下がりますが、終盤にかけて一気に物語が加速していきます。現在(2016/07/01)、ネットフリックスとAmazonプライムでシーズン1を見ることができるので、ぜひご覧いただければと思います!

FARGO/ファーゴ
2シーズン(2014ー )
製作:ジョエル&イーサン・コーエン
出演:ビリー・ボブ・ソーントン、マーティン・フリーマン、アリソン・トールマン
amazonプライム amazon NETFLIX


SNSでのみんなの反応まとめました
海外レビュースコア

Rotten Tomatoes - FARGO
批評家 Average Rating: 8.5/10
ユーザー Average Rating: 4.6/5
IMDb – FARGO
Average Rating: 9.0/10

第1話のインパクトが強いため、序盤の評価が反映されやすいレビューサイトでは、かなりの高評価です。全体的にもダレないで一気に見れる面白いドラマだと思います。

プロモーション映像

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